言葉になる寸前の


今回の職場は、18時になると
学校のようにキンコンカンとチャイムが鳴る。

最初の「キン」が聞こえた途端
疾風の如く出てきたのだけれど
住友ビルには遅刻した。

最近お見かけする先生はいつも「赤シャツ」である。
徹底的に起源回帰に
取り組まれているのだろうか。

オペラは総合芸術と言われるそうだが、
つい最近まで、わたしは
恥ずかしながら、
下手な演技に歌がついているようなもの、
と思っていた。

大いなる勘違いに気付いたのは
昨年「ばらの騎士」を見せていただいた
ときである。

今日は「ローエングリン」と
「アイーダ」を見たのだけれど
特に強烈だったのは
「ローエングリン」で
室内の照明がついたあとも
しばらくぼんやりしていた。

映画を見慣れた私のような人間には
オペラ歌手の身振りに
一旦目が行ってしまうと
役者や役柄のキャラクターには共感しにくい。

今日見たものは特に、
何か象徴的な姿を
人間を使って表現するような演出で、
演技というような種類のものではなく
アートという感じが強かった。

そのせいで、役者に自分を投影して
「ああ泣けた、、」というような
浅薄な自己満足、というか
一時的に流されるような感情が起こりにくい。

字幕を読みながら
表現の意味を考えさせられるような種類の、
詩を味わうような、
哲学書を読むような感覚に近い。
そこに人間の声が加わっている。

総合芸術という言葉が確かにぴったりくる。

解説があったからこそ
そんなふうに考える余地が
生まれたには違いないけれど。


人間の「信じる」という行為は
「疑う」ことと表裏している。
仏教のいくつかの宗派では
「信知」という言葉を使って
疑いを差し挟む余地のない仏の智慧を指す。
智慧と光明は深い意味で同義なのも
興味深いが、
仏の智慧以外に
疑いを含まない「信」はないと
講話で聞いたことがある。

ともあれ、人が
「信じます」と言葉に出した瞬間、
同時に疑っていることが暴露されてしまう。

誰しもエルザのように
名を問わずにいられなかっただろうし
定められた摂理のように
問いに答えて
淡々と去っていく騎士も
実態の掴みにくい、
愛や希望、真実とか
口に出せば気恥ずかしい何ものかを
表しているような気がする。

人々と一緒に
白い騎士を引き留める。
それも叶わず、去った後の
静かで決定的な喪失感。

自分の顔を見たわけではないけれど、
終わったときには
「眉間がコイル巻き」に
なっていたに違いない。

何か調べて書いているわけではないので
単なる素人の感想文だけれど、、、

言葉になる寸前の、というか
言葉にすれば消えてしまう
永遠に言葉にはならない
想いの切実さ、
というようなものの感触が
そこにはあった。



もちろん、
講義はオペラの話だけではなかった。
でも、強烈だったのは事実。
新宿でローエングリンを買おうと
ツタヤに入ったものの
クラシックDVDなどあるはずもなく。

心の中の雑音が大きくなったせいか
無性に音楽がほしくなって
小一時間ほど店内を徘徊した結果
辛うじてキース・ジャレットを発掘して落ち着き、
空いた中央線に乗って
次の仕事に向かった。








2007⁄02⁄03(Sat) 01:50   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
ぽかぽか


読んだら1日中、
心がぽかぽかしているような文章って
あるもので、
本日のクオリア日記「きのこの時間」は
素敵です。
生産者でも単なる消費者でもない
分解者というキーワードは、
なかなか奥深くて、気になります。



改めて言うまでもないけれど、
生きものの連鎖を考えたとき、
人間を含めた生きもの在りように
よく使われる
「勝ち組」も「負け組」もないですね。
(短期間のゲーム的な使い方は除くとして)
もし敢えて勝ち負けを言うならば
自分の心の中にだけあるのだと思います。

『リトルミスサンシャイン』は
チープな成功哲学を風刺した点で楽しめました。
いわゆる成功哲学の多くは
常識的だし悪いものは少ないと思うけれど、
本質を無視して
「勝ち組行動類型」に当てはまらないものを
低く見るような、
差別的視点だけが先走って蔓延するのだけは
やめてほしいな。

結局のところ
今日の日差しのように
それぞれの命がそれぞれの場面で
キラキラと輝けるようであれば、
なんでもありな気がしているのでありました。



youtubeで遊んでいたら
またJosh Grobanに会いました。
よく知りませんが、
シンプルな歌詞と聞き取りやすい発音(笑)
そして朗々たる歌声が、けっこう好きです。

smile 〜written by Charlie Chaplin
http://www.youtube.com/watch?v=mT8jqRZHUW8&mode=related&search=
you raise me up
http://www.youtube.com/watch?v=kx8GLtTmtl4&mode=related&search=






2007⁄01⁄08(Mon) 15:03   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
銀のばら。


ベッドで眠る幸せを
数時間かみしめて、
目覚めると早くも日が落ちていた。
年末は、消化試合のような慣れた仕事を
2回残すのみとなり、
気になるのが年始の食い扶持(笑)

馴染みの派遣会社と話して
いくつか目星をつけ、
やっと落ち着く。



講義で一部見せていただいて
いたく感激し、即買ったものの
約ひと月放置していた
『ばらの騎士』を
積み上がった本&DVDの山から探し当てて
見る。

オペラ慣れしていない人間には
少々長いと感じる193分。
そのせいで
一部チラチラと見つつも
なかなか手がつけられなかったのだが、
いざ見始めると
第一幕の終わりあたりで
すっかりはまってしまった。

ありがちな三角関係の話かと
思っていたが、
それだけではなかった。
始まりと終わり、
終わりと始まりの
時の流れの話だった。

時は流れ、物事はうつろうけれど
その時々に感じた思いは
ホンモノだ。
いま感じていることが一番大切。
それ以外の雑音は
聞きたくない、知りたくもない。
そんな恋人同士を
若いなあ、と眺める第三者的な視点もあるし
没入する視点も持っていて、
二つの視点を行きつ戻りつする
ゆらゆらした感覚が心地よい。

最近、独身女には心臓に悪い
「来年の春(夏?)結婚しますバトン」
が回ってるらしいけど、

さて、
わたしにもいつか
銀のばらは
手渡されるのか
(現状の予定なし…笑)

ともあれ、
茂木先生仰るとおり、
このクオリアを知らずに
死んでは勿体ない。
指揮のカルロス・クライバーも素敵。
おすすめ。
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2006⁄12⁄26(Tue) 21:27   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
あった!("To Where You Are"from Ally McBeal)


つい感動のあまり
日本語と英語まじりの
意味不明歌詞を掲載してしまいましたが、
なんとAlly Mcbealの映像が、
youtubeにそのまんま、ありました(驚)

聞いて聞いて!
http://www.youtube.com/watch?v=ICLqYhzjhFI

追記:こっちのほうが良いかも。
http://www.youtube.com/watch?v=eaQjPacsZgE&mode=related&search=



歌詞もありました。
JOSH GROBAN LYRICS
"To Where You Are"

Who can say for certain
Maybe you're still here
I feel you all around me
Your memory's so clear

Deep in the stillness
I can hear you speak
You're still an inspiration
Can it be (?)
That you are mine
Forever love
And you are watching over me from up above

Fly me up to where you are
Beyond the distant star
I wish upon tonight
To see you smile
If only for awhile to know you're there
A breath away's not far
To where you are

Are you gently sleeping
Here inside my dream
And isn't faith believing
All power can't be seen

As my heart holds you
Just one beat away
I cherish all you gave me everyday
'Cause you are my
Forever love
Watching me from up above

And I believe
That angels breathe
And that love will live on and never leave

Fly me up
To where you are
Beyond the distant star
I wish upon tonight
To see you smile
If only for a while
To know you're there
A breath away's not far
To where you are

I know you're there
A breath away's not far
To where you are

Allyがらみで、もうひとつ、あった。
http://www.youtube.com/watch?v=TJqM3tFuaXo&NR






2006⁄12⁄22(Fri) 01:11   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
バラライカは三角


突然思い立って武満徹のCDを
図書館で3枚借りてきた。

ふーん、
現代音楽ってこういうのなのねー
てな感じで
誰かが良いって言ってた
「全ては薄明の中で」が辛うじて
良い感じがしたものの
今のところ、後の曲は正直よく分からない。
とりあえず何事も勉強だ。

残った最後の1枚の
『明日ハ晴レカナ、曇リカナ』
を聞いてびっくり。
これはすごい。

合唱って趣味じゃないので
殆どオマケで借りたのだけれど。
これはすごい。(2回目)

このCDはアマゾンにもないから
あまりメジャーじゃないのかもだけど。

死んだ男の残したものは、
これも誰かが良いって書いてましたが
確かにこれはすごいや。(3回目)

武満さんの歌を聴いたことないひとは、
ほかのCDでも
いっぺん聞いたらよいとおもいます、
たぶん。

最近、長い小説を読むのが
かったるい。
だから何が言いたいのさ、って
つぶやいて斜め読みしてしまう。
その点、歌詞って短いだけに
渾身の力がこもっていて
絞りにしぼってぽたりと落ちてきた
しずくの一滴みたいなものだし
声という力も加わって
それで聞きごたえがあるのかもしれない、
とおもう。

海外の若い人に武満さんの歌はブーイングだった
って谷川俊太郎さんが書いてるけど、
まあそりゃそうかもしれない。
これは、日本語だから良いんだ。
ぜったいに。




こんな曲が入ってました。

『明日ハ晴レカナ、曇リカナ』
(題名もいいよね…)

さくら
小さな空
うたうだけ
小さな部屋で
恋のかくれんぼ
見えないこども
明日ハ晴レカナ、曇リカナ
島へ
死んだ男の残したものは
○と△のうた
さようなら



○と△のうた
の中に、バラライカって言葉がでてきた。

ぐぐってみたけど、
カクテルって書いてある。
カクテルは三角じゃないよなあ。
なんだろう。
イカの種類?
確かにイカなら三角だね。
でもなんか違う気がする(笑)








2006⁄12⁄11(Mon) 18:57   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
ペルト


アルヴォ・ペルトで
煩いぐらい教会の鐘が
がんがん鳴る曲、ご存知の方いませんか?

タブラ・ラサだと信じていたのですが
どうやら違うみたいです。

ヨハネ受難曲かなあ。

もう10年以上前に
『スティル・ライフ』のTVドラマ化版で
かかってたんですけど…。

あの曲忘れられないんだよなあ。

って、こんなとこでぼやいてないで
自分で探せよって感じですが(笑)

ぐぐりかたが素人なんだな多分。






2006⁄12⁄02(Sat) 19:28   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
もろもろ。


連日モーツァルトのレクイエムだけを
好んで聞いている自分に気がついて、
ふと危機感を覚えた。
もしや、これは精神的に、ヤバイのでは???(笑)

小林秀雄を読むにつけ
さらにその思いは強くなった。

疾走する悲しみ、
甘美に歌い上げられる旋律の中には
何も存在しないという空虚感。
これはヤバイ。
凡人には耐えられそうにない。

そんなわけで無理やり、
多少無難(???)と思われる
ショスターコビッチとかドヴュッシーとか
ジャズあたりに切り替えることにした。

音楽も、感情を作る。

たぶん、わたしは目や耳から影響を受けすぎるのだ。
軸がなくて不安定。揺れすぎる。
凧のようにどこかに飛んでいってしまいそうな
自分をくくりつけておくものも
ときに必要だ。



おお、もっと無難そうな
フジ子ヘミングとかを聞きながら
たまには真面目に掃除なぞしよう。
健全に、健全に(笑)










2006⁄11⁄26(Sun) 10:48   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
夢の中で。


モーツァルトが嫌いだった。
子供の頃、家族が好んだせいで、
クラシック音楽はたまに耳にはしていたけれど
曲調が優等生的な気がして。

このトシになると
才能ある人に異性が群がるのって
まあ当然だと思えるけれど、
子供心に奔放な私生活なんかも
あまり好きになれなかった。
才能があれば、何してても天才なんだよな…
なんて、斜め目線で眺めていて、
以来、殆どモーツァルトとは縁が切れていた。

最近の生誕250周年番組で
ピアニストの内田光子さんが
身体を揺らしながら熱烈に語ってるのを見て
(茂木先生のも勿論だけれど)
なんだか聞いてみたいと思った。

昔、掴みどころがないと感じたのは
曲の中で、すごく気分、というか
フレーズがコロコロ変わるせいなんだと
今になって、やっと理解した。

凡人である自分の中にさえ、
とらえどころのないほどの
色んな自分が住んでいて
どう処理すべきか、もてあましているわけだけれど、
その何百倍もの沢山の自分が住んでいたであろう
モーツァルトの、天才の証が溢れ出したような曲たち
なのかもしれないな、と思う。

赦しの音楽、というキーワードに、
ぐっときた。
癒しという言葉が氾濫しているが
赦し、という言葉には何ともいえない奥行きがある。

ここ2日ばかりで
しまった、と思うことが色々あって
ちょっと許してもらいたくなったので
(意味が違うけどね…笑)
高円寺の商店街で適当に選んで
家に帰って寝ながら聴くことにする。

カルチャーセンターでかかった
『ジュピター』が入ったのを買ったはずだったが
どうも楽章が違ったらしく
聴きたいところが聴けなかった。
けど、6枚組でおトクだったし
まあいいや、ってことで。
色々聴いてみることにする。

月曜から殆ど寝ていなかったので
朝までぐっすり。

優等生的だと感じていたのは
モーツァルトの処世術的な面もあるにせよ
最終的に光のあるほうへ
音が向かっているせいなのかもしれない、
と寝起きのぼやけた頭で考える。

思えば、色んな出来事に遭遇して
全てが思うようにはならず
やらなきゃいけないことをやらなかったり
後ろ髪を引かれながら
すんません、こんな私で、とか
ちびちび言い訳しつつ
それでもとにかく、
なんとかかんとか転がるように生きているわけで。

夢の中でモーツァルトに
ま、しょうがないな、と
少しだけ許してもらったような気がした。







2006⁄11⁄15(Wed) 12:10   音楽 | Comment(4) | Trackback(0) | ↑Top
悲しい歌は、明日を変えるために歌うのだ。


過度の節約がリバウンドを惹起し
久しぶりにCDを買った。
何事も無理は続かない。
気楽に行こうぜ、なんとかなるさ(笑)
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ダニエル・パウターの『バッド・デイ』が好き。
一日の終わりに聞きたい。






2006⁄10⁄23(Mon) 18:37   音楽 | Comment(2) | Trackback(0) | ↑Top
ピアノを弾いてたら…。


こんな時間になっちゃいました。
(電子ピアノですから。騒音にはなりませんので、大丈夫です。)
ポップンミュージック以外にも、叩けるものがありました。
鍵盤です(笑)

叩くといえば、ドラムもかっこいいなぁ。
高校生の頃、1ヶ月間だけ、ヤマハのドラム教室に通って
挫折しました。

そもそもドラムを叩こうと思ったきっかけが
アルフィーの坂崎さんです(笑)

そして、1ヶ月間の練習で、唯一叩けるようになったのは、
何故かレベッカの『モノトーンボ−イ』でした。



本日練習していた曲は、ドビュッシー『月の光』。
これは手の形さえ譜面と合致していれば、
流れでバンバン鍵盤を叩ける曲です。
ってわけで、叩きすぎて手が痛くなりました(泣)

いつも弾いてるのは、
・ドビュッシー『アラベスク1番』。
綺麗な曲ですが、手が大きい人用に作られた曲だと
いつも思います。
短い指がちぎれそうになります。

思い返せば、ピアノを練習する小学6年生の私に向かって、
「あんた、指の‘また’を切れば、もっと弾けるんじゃないの?
手術して切ってもらいなさいよ」
と母が真顔で言うのを見て、
ピアノをやめようと決意した私でありました。

当時、継母ではなかろうかと疑いましたが、
今になってみれば、その気持ちも分からないでもない気がします。
高校を出て鳥取から上京し、コツコツ貯めたお金をはたいて
ドイツ製のピアノを購入したのに、
大人になってからでは大して上達もせず、あきらめた母です。
そして、やっぱり、母も指が短いのでした。

・坂本龍一『Shining Boy & Little Randy』
これは、映画『星になった少年』のテーマ曲。
坂本さんの曲は、弾くのは簡単だと思う
(えーと、他の曲に比べてって意味で…)ですが、
音の重なり具合が、なんともいえず美しいです。
弾きながら、うっとりします。

・坂本龍一『Energy Flow』
これは普通に簡単な曲。
上記2つはアルバム『/05』の収録曲です。






2006⁄09⁄14(Thu) 02:18   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top

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