書くことは、人生の証。


スティーヴン・キング『小説作法』

正直いって、スティーヴン・キングの小説自体は
それほど好きではない。
立ち読みは何度もしたことはあるが
買ったことはない(と思う)。
SFやホラーにさして興味がないからかもしれない。

ただ、何度も立ち読みしたのは、
おそらくは彼の文体が好きだからだ。
(といいつつ邦訳を読んでいるのだが…)



文例を示しての文章指南もあるが、

序文にある通り、文章指南というより

自叙伝の色彩が強い。



幼少時の「生い立ち」は、かなり楽しい。
リスボン・ハイスクールでの初の新聞記事を
グールド氏に直されるくだりは、納得。

「ドアを閉じて書け、ドアを開けて書き直せ。すなわち
文章の出発点は自分だが、書かれた文章は人の目にさらされる
ということである…」



書くこととは、削ること。
冗長な文章を削ることは、
自分にダメ出しする
ある種ストイックで厳粛な行為だと思う。
書くこととは何なのか。
書き続けてきた著者ならではの、
シンプルながらも余韻の残る一冊である。

「私にとって、書くという行為は、時に人生の証である。
絶望に唾する抵抗ともいえる。
本書の後半はその精神で書いた。
学生時代によく使った言葉を持ち出せば、私は気力でがんばった。
書くことが人生ではないが、
場合によっては、人生の本道に立ち返るよすがである。
1999年の夏、空色のライトバンに乗った男に
危うく殺される目に遭って、私はそのことを知った」







2005⁄08⁄23(Tue) 00:03   読書 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top

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