そんなことは気にしないのだ。


夜勤で風邪をひいたらしい。
暖房は29度に設定して
GAPの分厚いコートで完全装備したのに。
先が思いやられる。
仕方がないから早めのパブロンを飲む。

最繁忙期のうちの1日といわれていた昨日、
欠勤してしまったお返しをしなければと思い
今日はフル稼働し、体感で100本は受電した。
声はがらがら、喉が痛い。

昨日の最多受電賞(?)は180本だそうな。
それだけやっても、入電の3分の2を取りこぼしているらしい。
今迄経験したコールセンターの中で、
役職付きの人間が最も多数在籍していると見える会社だけれど、
本数契約でも受電率でも、
既存システムで対応しきれていないのは明らか。
何年も同様の状況で放置しているのは、
親会社丸抱えでクライアントとのコネが磐石だからなのか、
それともやる気がないのか?
一時的なピークだから気にしないのか?

外部の人間から見れば不思議な現象だけれど、
おそらく内部の人間は
忙しすぎて、そこまで考える余裕がないのだろう。
アウトソーシングのコールセンターというのは
概して器用貧乏なシステムになっていて、とにかく忙しい。
既にアウトソーシングの仕事を請けている時点で
儲かる可能性は低いと思われはするけれど。

とりあえず生き残るためには
外部の人間に金を払って
ぐさりと痛いコンサルを受けるぐらいのことをしないと
戦略的な伸びはないだろうな、と思う。

ここの場合、
とりあえず一人当たりの処理件数を上げ、
処理速度を早めることが直近の課題なわけで。

最多受電180本、と発表すれば
おそらくは2:6:2の割合の
上位2割の人は頑張るけれど、
あとの8割は隔絶された感を持ち
やる気を失って落ちていくだけである。
(現に昨日の反動でか今日は欠勤が多かった。
そして席が埋まっていないから、
おそらくは取りこぼし率も高いはずである)

こういう場合、
昨日伺ったIS行動科学の石田淳さんのお話から考えると、
ある程度以上の本数を取った人は
rewardとして、全員名前を挙げて表彰すべきなわけだ。
そうしたらおそらく今日の欠勤率が多少減ったに違いなく
残り8割の隔絶された感じも
多少は払拭できる。

あるレベル以上の人間を全員褒める。
言うは易けれど行なうは大変な労力。
だから、やる会社が少ないんだろうね。

しかし。
まあとりあえず短期派遣だから、
そんなことはふと思うだけで、気にしないのである(笑)



昼休み、駅近の少々小汚い感のある喫茶店の
入口に立って、
感性工学の小阪裕司さんの話を思い出す。
お話を伺って、感性工学という分野には
非常に関心を持った。
神経経済学ともかぶっていて、更にビジネス寄り、
というところだろう。

高級感のある店とは、ドアは引き戸か押し戸か自動ドアか。
この喫茶店は、ドアに触れると自動的に開くのだが、
やっぱり押すドアであれば、
ボーイさんとかが内側からドアを引いて
待ってたりすると高級感だよね。
でも自分でドアを開けるなら、手前に引く方が高級感かな。
よく分からない。
でも入口に人がいると入りにくい、という話もある。
高級ブランド店って、高級感はあるけど、入りにくい。
そういうのって、戦略的に良いのか悪いのか。
空間って多重化してるから、
単体の分析だけでは失敗してしまう。
こういうのは考えはじめると深みにはまりそうで
面白い。

きっと鮒谷さんのことだし
このセミナーも
そのうちコンテンツとして売るのかしらと思うから
詳細は差し控えるけれど、
小阪さんの語感の話で、
キリンの「トマトジュース」は、かなり、うけた。
トマトジュースがスッキリ感を醸し出しては
ダメなのである。
キリンといえば、社名の語感からして
きりりとすっきり清涼感。
たぷんたぷんと濃いのが美味しい
トマトジュースのイメージに語感がそぐわない。
語感っておそろしい。
というか、そんなことを考え出すと
止まらないぐらい、かなり面白い。

ひとつ実のある話を聞くということは、
後々いろんなことを考えさせる契機になってくれる。

昨日のセミナーは、そういう意味で、
すぐに結果が出るノウハウものではないにしろ
(というか、そういうものでないからこそ
行く気になったわけなのだけれど)
とても学ばせていただいた。

ホームグラウンドでお礼を申し述べるのも
なんなんだけど、
お忙しそうすぎてメールを出すのも気が引けるので、
ありがとう鮒谷さん。

ご執筆中とのこと、
新刊をひそかに楽しみにしておりますです。

今日の猫:キミにまた会えて嬉しい。
HI350213.jpg








2006⁄12⁄05(Tue) 19:55   もろもろ | Comment(2) | Trackback(0) | ↑Top
ただひたすらに


眠かった。
眠いのに走ろうとすると足がもつれることに
気がついた。
平均睡眠時間8時間の人間が
仮眠2時間で突っ走ろうとすると
こんなふうになるのだ。

夜勤を9時半に終えた足で
10時開始の赤坂でのセミナーに走り
午前中『感性のマーケティング』著者の小阪さん、
午後は『続ける技術』石田淳さんの講義を受講。

17時までの御三方の対談に
(というか、わたしは未だに
鮒谷さんのオフィシャルな場でのトークを
聞いたことがなくて、
今回こそと思っていたのに…。
また次回に是非!)
後ろ髪をひかれつつ
15時20分に中途退出して
猛ダッシュで16時頃、上野に着いた。

作曲家の江村哲二さん。
音楽を聴いたことはなかったけれど、
ブログを読んで
生のお話が聞きたくなった。

音楽が頭を回っちゃう話を
されたのには驚いて、
深く頷きながら聞いた。

ジョン・ケイジの偶有性の作曲法とか、
内なる音楽に耳を澄ますというお話
独学のお話等々、感銘深く拝聴。

茂木先生の授業は楽しい。
録音で聞けるのに何故通ってるのか
なんて理屈は既に超えていて、
とにかくわが狭き世界を
破るためだけに、必死こいてついていく。

皆さんのお話の間、
面白いほど全く眠気を催さなかったものの
5時に授業が終わると緊張の糸が切れたのか
足が上がらなくなり、
空き教室で30分程寝てから帰路につく。

月にもやがかかった状態を
ビムロスというのだと昔少女漫画で読んだ。

上野の夕暮れは橙色の灯が美しい。
美術館前にある
マグリットの『光の帝国』の大ポスターの斜め上方に
遠慮がちにビムロスの月がかかっていた。






2006⁄12⁄04(Mon) 19:53   もろもろ | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
砂だけが教えてくれた


学生の頃、国語の試験問題も悪くないと思ったのは、
北杜夫と小林秀雄、大岡信を知ったとき。
問題文になっていなければ、
自分から進んで読みはしなかったに違いない。

いま読んでいるのは大岡信。
コラージュが絵画であるように、
アンソロジーもまた作品である。
ことばの流星群―明治・大正・昭和の名詩集 ことばの流星群―明治・大正・昭和の名詩集
大岡 信 (2003/12)
集英社

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風の詩が気になった。

「ある時」

松の葉がこぼれている
どこやらに
一すぢの
風の川がある
(山村暮鳥 『雲』より)
(※「い」は、「わ行」の「い」)


「風をみた人はいなかった」

風をみた人はいなかった
風のとおったあとばかり見えた
風のやさしさも 怒りも
砂だけが教えてくれた
(岸田衿子『あかるい日の歌』より)

(※いずれも『ことばの流星群』所収)

見えるものから
見えないものを考える
という意味で、気になるのかな。

ベッドのぬくもりを思いながら
会社の机で眠れない夜を明かしつつ。







2006⁄12⁄04(Mon) 00:38   読書 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
カジノ・ロワイヤル。


歌舞伎町で新作007を見てきました。
ダニエル・クレイグかっこいいっ。
夜勤明けの8割がた睡眠状態で見始めましたが
冒頭の鋭い弾丸音と高所全力疾走シーンで、
ぱっちり目が覚めちゃいました(笑)

少し長いですが、二転三転の展開で、飽きさせません。
CGが入ってるのでしょうけれど、
ヴェニスとかイタリアあたりでしょうか、
景色も良いですし。
これは映画館で見て正解かも。

誰と一緒に行っても後味良く楽しめる系の
無難な作品に仕上がっているかと思われます。

普段買ったことがないのですが、
珍しくパンフレットを買ってしまいました。

ダニエル・クレイグ、
トム・クルーズに負けない
姿勢の良い走りっぷりと
クールな青い瞳がなんともいえません。






2006⁄12⁄03(Sun) 14:14   映画・DVD・映像 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
追記:ペルト+論文の感想


自問自答してますが、
前回エントリーの件、『アルボス(樹)』でした。
ペルト:アルボス〈樹〉 / ドーソン(リン)、カービ=クランプ(ロジャーズ) 他

高田馬場のムトウ楽器店にありまして
無事聞くことができました。

強烈な印象があったせいで、
長い曲であるように記憶してたのですが、
音楽、というような長さではなくて
3分弱の作品でした。

土曜の夜とあって、駅前は
後輩とおぼしき学生たちが
わさわさとたむろしてました。

若いっていいものですね、という
朝カルで習った
『ばらの騎士』の歌詞(台詞?)を思い出しつつ。



すいません、またネタバレの危険を冒しておりますが
くだんの講義でお題となった『science』誌の
「The psychological consequences of money」について。
夜勤のつれづれまかせて、
今やっと最後まで読み終わりました。
昨夜から断続的に違和感をひっぱっていたのですが、
どこに違和感を感じているのか分からないまま違和感だけがあり。
いまやっと分かりました。
2時を回って寝ぼけているので
思い切り的外れかもしれないけど(笑)

同じ実験をしたとして、
(というか、きっとこういう実験をしようなんて
到底思いつかないと思うので凄いなあと感服するけど)
私だったら以下のようにまとめると思います。

「お金がある状態」は、
「自由度や自立度が高い状態」をイメージさせる効果がある。

被験者は、貨幣の流通する様子を見たり、
「自分は裕福だ」と暗示をかけた直後の対人関係において、
自分に対しても、他人に対しても、
「お金」から受けた「自由度」や「自立度」が高いイメージを
投影する傾向がある。

ということは、
お金を好んで求める人や、
お金を扱う職業に就いたり
お金に関わる分野の勉強をする人というのは
表面的には手っ取り早くできる「お金を手に入れること」や
「お金に関わること」を求めているけれど、
実のところ根源的には、お金の先にイメージされる
自由度や自立度が高い状態を求めているのではないか。

という流れだと、結構自分的には納得いくんですが。
(自分だけかも…笑)
折角思いついたので書いときますね。






2006⁄12⁄02(Sat) 23:59   もろもろ | Comment(2) | Trackback(0) | ↑Top
ペルト


アルヴォ・ペルトで
煩いぐらい教会の鐘が
がんがん鳴る曲、ご存知の方いませんか?

タブラ・ラサだと信じていたのですが
どうやら違うみたいです。

ヨハネ受難曲かなあ。

もう10年以上前に
『スティル・ライフ』のTVドラマ化版で
かかってたんですけど…。

あの曲忘れられないんだよなあ。

って、こんなとこでぼやいてないで
自分で探せよって感じですが(笑)

ぐぐりかたが素人なんだな多分。






2006⁄12⁄02(Sat) 19:28   音楽 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
圧倒的なもの。


誘惑にかられて
つい朝食に甘酒を飲んだら
当たり前だけれど眠ってしまった。
またイヤホンをしたまま(笑)

ショスターコビッチあたりでは
眠っていられたものの、
さすがに「どーん!」と
ワグナーが聞こえて目が覚めた。

目覚めて思った。
どこで読んだのやら(聞いたのかな?)
とにかく忘れたけれど
人間には盲点というのがあるらしい。
(視覚的なことは当然だけれど、
考える上にあたってとか、精神的な意味で)

わたしは自己防衛反応みたいなもので
圧倒的なクオリアを感じそうなものを
無意識的に避ける傾向があって、
ずっと今迄そうしてきたんじゃないだろうかと。

モーツァルトの天才ぶりを今では愛しているけど
自分自身で選ぶのは「絶対に流されない」
無難な音楽だったりするわけで。

そう思いついたら、
尊敬する人から紹介される
見るもの聞くものに
えらく感銘を受けて流されてしまうことに
すごく納得した。

誰かを心から尊敬できるということすら
実は奇跡的なのかもしれないとか思いつつ。
自分の内部では何も答が出ない昨今、
外から来る刺激を大切にしたいとおもいます。

(昨日の決意はどこへやら、
またプライベート日記になっちゃった…笑)










2006⁄12⁄02(Sat) 13:58   もろもろ | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
月と一緒に。


最近、昔に比べて当ブログもアクセスが増えてきたので
(あくまでも、昔に比べると、ですよ…笑)
やはり仮名とはいえ、世間様に公開しているブログを
イコール私個人の日記と位置づけてはならんのだなあ、、、
と認識を新たにしたところです。

今日は朝日カルチャーセンターで
茂木先生のお話を聞いてきました。

spoiler warning(ネタバレ)になっちゃうので、
私にありがちな
備忘録的メモはやめておきますね。



とにかく、
先生のクオリアは、ほんとに素敵なのです。
小林秀雄が柳田國男を評したような意味で
ロジックに感受性が伴っているからなのでしょうか、
毎回とても刺激的です。

リヒャルト・シュトラウスのオペラ
「ばらの騎士」を一部DVDで聞かせていただいたんですが
オペラなんて殆ど縁のなかった私が聞いても
とろけるように美しい調べでありました。

年上の女性が、愛する若い男性の幸せを願いつつ
(かどうか分からないけども)
ひらりと身を引く場面に
かなり感情移入して
ほろほろと涙してしまいました(笑)

というような感動の一方で、
妙なことを考えていました。

ビル・ヴィオラの作品に、
ほんの一瞬の人間の表情を
1時間ぐらいかけて遅回しして見せている作品が
いくつかあるんですが。
歌い手さんが恋の熱情を歌いあげてる場面が
なんか妙に、それとかぶったんですね。

人間が誰かを好きになって
ああ、私この人を好きだわ、愛してるんだわ、
なんて感じていられる美しい時間って、
実は非常に短いと思うんですよね。

それはたとえば相手が
至極美味しそうに食べてるのを見た瞬間であるとか
美しいものに見とれている姿を見た瞬間であるとか
何かに打ち込んでるのを見た瞬間であるとか
はたまた
幸せそうに眠っているのを見た瞬間であるとか
過去を振り返ると
かなり瞬間的な感情だなと思うわけですね。

そういう美しい感情を実際感じている時間より、
こんなに美しかったのさ、あの感情は、と
表現している時間のほうが、明らかにはるかに長い。
(現時点での個人的体感によるとですが…笑)

別にオペラに限らず、映画にしても文学にしても、
質の差はあるにしろ、
このブログでさえも、そうなんでしょうけれど、
実は一瞬にして去ってしまう
「掴めない」クオリアを
懸命にそこに引きとめようとしているわけで。
でも努力の甲斐なく、結局去っていってしまうわけで。

オペラはそれはもう美しいんですが、
その美しさよ、行かないで、ずっと永遠にここにいて…という
声なき声も一緒に聞こえてくるようで、
儚い、ゆえに滑稽でもあり、哀しくもあり、
でもやっぱり美しい、、、のかな、
そんな気がしていたのでありました。

the officeは、面白いですね。
やっぱり肝心な詳細が聞き取れてないのが悔しいな。
ので、ヒアリングと単語を強化したいなぁと
おもっています。

あと、まあその他もろもろ思うところがあって、
感慨深い講義でありました。

感情的な振り子がかなり振れてしまったせいか、
帰り道、どうしても満員電車に乗る気になれなくて。

新宿から青梅街道、環七と
背中を追いかけてくる月と一緒に
2時間かけて、歩いて帰りました。







2006⁄12⁄02(Sat) 00:24   もろもろ | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top

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